成熟した会社における 0->1 について

2024-9-28

  • #キャリア
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Overview

プロダクトのフェーズはよく 0->1、1->10、10->100 みたいなフェーズの表現をよくされるが、十分に大きくなった(ここでいうと100に達した)プロダクトにおいても 0->1 というフェーズは存在する。

大きくなったプロダクトにおける 0->1 とは

そのプロダクトのコア機能となる部分での 0->1 というより周辺機能、もしくはスピンオフプロダクトの開発がそれに当たると思う。

特にマルチポートフォリオ戦略を取っている会社やコンパウンド戦略を取っているプロダクトだと、次々にこれが生まれてくるイメージを持っている。

スタートアップじゃなくても 0->1 は経験できる

スタートアップの醍醐味は 0->1 を味わうこと、というのはよく聞く文言だけど、そもそも今関わっているプロダクトや会社においても 0->1 を味わうフェーズがあるならそちらのほうがリスク取らなくていいし安全なんじゃないだろうか?

機能やプロダクトベースじゃなくても例えば新しいチームや新しいロールへの抜擢といったことも十分に 0->1 の領域だと個人的には思っている。(ex. プロダクトの機能としてレコメンドを入れるための機械学習チームの組成等)

そもそも組織の 0->1 であれば、それこそ機能開発だけではなくその道のスペシャリストの採用から始めなければならないなど、そもそもプロダクト開発の文脈に閉じないレベルで広範な経験をできるし、しないといけない。

0->1 というのはホント捉え方次第で、そこら中に存在しているものだなと思う。「今時点でないものを作る」というのはサービスやプロダクトに限った話じゃない。もし会社、プロダクトの両方の 0->1 が好きなら環境はスタートアップのほうがいいのかもしれないけど、そうじゃない 0->1 であれば大きな組織、大きなプロダクトでもそこら中に存在する。

自分はプロダクト開発においてドキュメント運用がされなかった組織にドキュメント運用の導入を進めた経験があるけれど、これもまた 0->1 だったと思う。

組織が大きくなればなるほど新しい領域へのチャレンジ、もしくはサポートしないといけない領域(コーポレートガバナンスやセキュリティと言った守りの領域)も増えてくるし、そこで必要になるのは 0->1 の考え方だと思う。

大きな組織だからこそ、関わるステークホルダーは大きく、すでに回っている既存の仕組みにメスを入れることも必要になるし、それはそれで相応の胆力が必要になる。

そういうのも十分に面白いと感じられるとキャリアの幅が広がっていいなと思えるし、自分の殻を破るチャンスにもある。

画一的なフェーズという文言に騙されることなく、もう少し深ぼったり多面的にみるようなことをしていきたい。

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