2025-6-29
二度目の育休がまもなく終わる。今回は「育休1か月+有給2週間」の合わせて1か月半ほど。初めてのときに比べると要領も分かり、取得そのものへのハードルはぐっと下がった。とはいえ「取ってよかった」だけでは済まない側面もやっぱりあった。
「育休を取るとキャリアが──」という話題はよく見聞きするけれど、正直そこは会社や職種によって幅がありすぎて何とも言えない。それより身に染みたのは家計の流れが一時的に細くなることだった。
育児休業手当には上限があって、月額で42万円(手取りベースだと28万円ちょっと)がキャップ。法改正で社会保険料分が引かれなくなったため、実質手取りは+3万円ほど増えたものの、それでも30万円強が天井になる。我が家のようにそれを超える給与をもらっている場合は、育休中のキャッシュインが目減りするのが避けられない。
家賃やローンなど固定費が多い家庭ほど、収入減の影響は大きい。端的にいえば「現金が減るスピードが想定より速い」という感覚だ。しかも5〜7月に育休を取ると、住民税や各種税金の納付が重なり追い打ちをかけてくる。わたしも一度目の育休(3か月)で貯金が一時的に100万円ほど目減りし、通帳上とはいえ数字を見た瞬間はさすがに焦った。
キャッシュフロー悪化への公的な補填は基本的にない。会社によっては独自の手当や補助を設けているところもあるらしいが、レアケースだ。だからこそ「取りたいけど家計が不安」という家庭があったとしても、それは責められないと思う。育休取得率の数字より、安心して取れる環境づくりのほうがずっと大切だと感じた。
もちろん、育児の濃い時間はプライスレスだし、子どもと過ごす日々は何ものにも替えがたい。でも「リスクはあるよね」という現実も同時に存在する。結局のところ育休は各家庭の状況と優先順位次第。十分な貯金や、支出を抑える工夫、そして何より家族間の対話があってこそ選べるオプションだと思う。
「育休はいいものだ」と声高に言い切るにはまだ迷いがある。でも、取ってみなければ見えない景色があるのも確かだ。 自分は二人目ということもあり、一人目の保育園の送り迎えなどやらなければならず、奥さんの負担のことを考えても取らない選択肢はなかった。ただ、自分は二回取ったからこそ言えるけど、取らない選択もそれ相応のリスクヘッジなんだよ、ということはあるので否定はできないなと思う。